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孵化する虹の子供たち

ある夜、メガネが壊れた
このありのまんまのからだで
絵を描いてみよう
画面から3cmの世界 線がウヨウヨと
ざわめいている
全然遠くからは 見えないけれど
そんなからだに生まれついた
一本の輪郭線を たくさんの
原子みたいな 線がつき破って
色が混ざり合うとき 光があらわれる
精子みたいな たましいみたいな子たちが
次々と飛び出てくる
狂うような気持ちで 一種の恍惚のなかで

信仰のようなもののなかにある光とは
物理的な物質を超えた 光かもしれないけれど
虹としてあらわれる この地球での光は
嵐や雲の屈折によってこそ あらわれる
晴れと雨が 水と光が 混ざりあい
境界と相対が 渾然一体となるとき
地球には すべての色を体現した虹があらわれる

何かと一つになることが 愛だとしたら
わたしにとって 虹は
愛そのものかもしれない
画面に この世界に 近づき
突入するその渦中
描くことで 消えゆくことも
生きることで 死にゆくことも
その一体まるごとの混淆が
愛で在ると覚えたとき
虹が連れて行ってくれた場所は
ずっと探していた
でも実はずっとそこに在った
自由の世界の始まりなのかもしれません

石原英介


Eisuke Ishihara
石原英介


1981 年北海道生まれ。多摩美術大学造形表現学部デザイン科卒業。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻。 2017 年から、下関・豊浦町を生活、創作の拠点にしている。地域での暮らし、山海の恩恵、自然界の潜在的な秩序や、みえないものへの祈りとして、絵を描く行為のなかで、存在の一体化を試みている。
公式ホームページ ≫

主な個展・グループ展
『アジア舞台芸術祭』 出展 東京芸術劇場(東京/2009)
『愛とビール、休日にいる絵たち』 登戸ムーンライト(川崎/2016)
『虹色の惑星』 bar 星男(東京/2017)
『福岡アートフェア2017』 アツコバルーより出展(福岡/2017)
『愛しき可笑しな命たち』 ZURAArtGallery(2018/東京)
『石原英介のアトリエ展』 galmen(山口/2018)
『めくるめく家族旅行』 伊勢丹新宿店アート&フレーム(東京/2019)
『ひらけごま!イフターヤーシムシム!』 求龍堂/GalerieLaRuche(東京/2019)
『愛しあってる、すべて(悲しい夜もあるけれど)』 伊勢丹新宿店アート&フレーム(東京/2020)
『3331ARTFAIR2020』 アーツ千代田3331出展/求龍堂(東京/2020)
『生活と永遠の、はじまるところ』 ゆっくり小学校(山口/2021)
『ARE WE HAPPY? 〜アーティストと探る幸せのありか〜』 出展 zenzai マージナルギャラリー(鹿児島/2022)
『光る卵〜ふるえて、ゆらいで、うねる宇宙〜』 求龍堂/GalerieLaRuche(東京/2022)
『この世はあの世のなかにある Living in the Mandara』 エステルオカダアートギャラリー(東京/2023)

展示作品


この他にも多数の作品を展示販売予定です。
開催概要

孵化する虹の子供たち The Hatching Rainbow Children
石原英介展 Eisuke Ishihara Exhibition


会期:2024年10月19日(土)− 2024年10月27日(日)
時間:12:00 − 18:00
入場料:無料
会場:ギャラリー・ラ・リューシュ ≫  〒106-0045 東京都港区麻布十番2-13-2
展示作家:石原英介
主催:株式会社 求龍堂

お問い合せ
展示会・商品についてのご質問はお電話、またはメールにてお気軽にお問い合わせください。

Tel:03-3239-3381
E-mail:artorder@kyuryudo.co.jp