世界的照明デザイナー石井幹子、50年の軌跡

東京タワーで知られるパイオニアの多彩なプロジェクトを1968年から一挙集成。
闇に包まれた姿に光をあて、半世紀を越えて照らし続けてきたものとは―

世界的照明デザイナー石井幹子は、1968年に事務所を設立してから2020年の現在まで現役で活躍する、日本での照明デザインのパイオニア的存在である。夜になると闇に包まれていた日本の建造物に光を当て、夜の景観を生み出した。石井幹子がライトアップを手がけ、東京タワーは東京の夜景を彩るシンボルとなった。
レインボーブリッジ、横浜ベイブリッジ、東京ゲートブリッジ、明石海峡大橋、皇居外苑、日本武道館、歌舞伎座、東京駅、姫路城、大阪城、大阪万博、つくば博、愛・地球博、浅草寺、善光寺、白川郷、倉敷市、尾道市、下関市、函館市、パリ、ローマ、上海……国内外の建物、橋梁、歴史的建造物、市全体といったスケールの大きいものから、ホテルのシャンデリアデザインや光技術の開発まで、ジャンルを飛び越えて照明に携わってきた。
その仕事は実施・計画含めて1600プロジェクト以上。阪神淡路大震災、東日本大震災のあとも、照明に何ができるのか、人々の気持ちに寄り添って発信してきた。その精力的な五十数年に及ぶ仕事をまとめたのが本書である。その圧倒的な仕事量には度肝を抜くに違いない。
本書はミレニアムの2000年を境に、1968年〜1999年のプロジェクトをまとめた頁を右開きで紹介。2000年〜2020年のプロジェクトをまとめた頁を左開きで紹介。その間に年表や作品解説などのデータを収録。
2019年に文化功労者として表彰されて以降も活躍し続ける石井幹子が描く光の世界の集大成。

●日英併記

＜目次＞
Right
1968−1977
1978−1988
1989−1999

年表
作品リスト
スタッフ紹介
著者プロフィール
主要文献目録
フォトクレジット

Left
2020−2014
2013−2008
2007−2000

著／石井幹子

251×251mm　上製本　384頁（図版約1000点（作品150点））

オフィシャルホームページ
石井幹子 OFFICIAL WEB　≫

◆石井幹子(いしいもとこ)
都市照明からライトオブジェや光のパフォーマンスまでと幅広い光の領域を開拓する照明デザイナー。
日本のみならずアメリカ、ヨーロッパ、中近東、東南アジアの各地で活躍。日本を代表する照明デザイナーとして、海外での知名度も高い。
東京都出身。東京芸術大学美術学部卒業。フィンランド、ドイツの照明設計事務所勤務後、石井幹子デザイン事務所設立。
2000年に紫綬褒章を受章、2019年に文化功労者、2020年に東京都名誉都民に選ばれる。