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ブナの実はそれでも虹を夢見る |
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2012年1月 |
定価 : 1,760
円 (本体 : 1,600
円) |
ISBN 978-4-7630-1146-6 C0095 |
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丸山健二、書き下ろしエッセイ。
どうして私たちはただ生きているだけで、楽しいと思えるような生き物ではないのだろう。 種から育てたブナの木たちは、20年を経てついに花を咲かせた。小説家が樹木から学んだ、生きる命のあり方。
著/丸山健二
四六判 簡易フランス装 152頁
信州安曇野で創作と庭作りに没頭する小説家の最新エッセー。書き下ろしである。 庭をめぐって多くのエッセーや写真集がある著者は今回、「渋さの頂点とも言うべき」ブナに焦点をあてた。「研ぎ澄まされた感覚に反応してやまない彩りと芳香のみ」の庭を舞台に、ブナの成長のプロセスがつづられる。枯死の危機。成長すると土を抱きしめるように頑固に根を張る。挫折、挑戦、挫折の繰り返し。種から育て、花が咲くまでに20年かかった。一筋縄でいかぬ難物だった。 「小説の場合も大切なポイントは終始一貫した狙いでもって統一するということ」。ブナから学んだ教訓が本業に生かされる。「執筆には暗礁の連続が当たり前」などの思いがよぎる。 「書くことと生きることがまったくいっしょなのだ」。ブナとともに作家も成長する。
ブナに集まる生き物の姿が虹の残像のように鮮やかだ。人生の舞台裏を知り尽くしたような巨大アオガエル。到底無理な場所で巣作りを試みるモズ。思わぬ弱さを見せた猛禽(もうきん)のオオタカ。ブナのかたわらで小説を書く作家もまた、七色の光の中で生命を燃焼させる。(浩)
毎日新聞 2012年2月19日 東京朝刊「今週の本棚」より
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