誰にだって大人になる瞬間がある。すべての女性に捧げる、心がくすぐったくなる物語。12歳の女の子ギャビーの、傷つきやすいガラスのような心や、愛されたいという切ない気持ち。そんなごちゃごちゃした複雑なあの頃のことを、こんなにもピュアに描いた物語はあるだろうか。
著/ノーラ・ローリ・バスキン 訳/西本かおる
四六判 上製本 328頁
◆ノーラ・ローリ・バスキン(Nora Raleigh Baskin)
本書の舞台ニューヨーク州ニューパルツで少女時代をすごし、現在はコネチカット州で夫とふたりの息子とともに暮らしている。ニューヨーク州立大学を卒業後、数年間幼稚園の先生を勤めた。現在、各地で積極的に子どものための講演会をおこなっている。処女作である本書に続き、アメリカでは二作目『Almost Home』も高い評価を得ている。
◆西本かおる (にしもとかおる)
翻訳家。京都府生まれ、東京都在住。商社勤務ののち翻訳業に。
おもな訳書に『セブンス タワー(6巻シリーズ)』(ガース・ニクス著、小学館)、『アリスの眠り』(マギー・オファーレル著、世界文化社)、『ヴィクトリア・ベッカム――翼を広げて飛ぶために』(ヴィクトリア・ベッカム著、世界文化社)、『めくってあそべるかくれんぼシリーズ』(世界文化社)などがある。
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女の子のあなたや、かつて女の子だったあなたに、お届けします!
本書は、ノーラ・R・バスキンの処女小説。
12歳の女の子ギャビーの、傷つきやすいガラスのような心や、ささいなことでも可笑しいあの感じや、なんでも知りたい好奇心や、誰にも言えない不安や、ぶつけようのない怒りや、愛されたいという切ない気持ち。そんなごちゃごちゃした複雑なあの頃のことを、こんなにもピュアに描いた物語はあるだろうか。少女のまわりの風景や、少女の目がとらえた情景が語るもの。そのひとつひとつが、きっとあなたの心にも響いてきます。
誰にだって大人になる瞬間がある。
すべての女性に捧げる、心がくすぐったくなる物語。
女の子が大人になるって、いろいろたいへん、らしい。
でもあたしには、それを教えてくれるママがいない。
親友はいるけどね。
あたしたちには、二人にしかわからない秘密がたくさんある。
でもね、親友のテイラーにもわからないことはあるんだ。
ママがどうしていなくなったのか知ったとき、
あたしは、13歳になった。
さなぎが蝶に変わるように、あたしもきっと変わるだろう。
でもそれは、ゆっくり考えようと思う。