びっくりした！
異色の現代アート作家の、化け続ける絵！

「普通やめる歳だ」と画廊主に言われた45歳から、なにかに導かれるように突然アートの世界へ。
以来30年、我が道を独り進む孤高のアーティスト・馬場まり子、初めての画集刊行。
都会の雑踏と田園風景での暮らしを行き来しながら、自由奔放に表現を変え描いてきたものがめくるめく展開。
この世の隅々の狂気から驚喜、哀愁から愛情まで、生きとし生けるものたちのみならず、あの世の住人(?)までもが一緒に繰り広げる森羅万象。まさにたまげる、びっくりする！

書名の『ピンク幻想』は2014年に発表したシリーズ名。
あの世とこの世の境界線がはずれてしまったかのような、摩訶不思議なものたちが画面に溢れる不思議な作品。

年に一度の個展を訪れる美大生たちも「またやられた…」とつぶやく圧倒的変身力とパワー。
隅々まで何度も見ずにはいられない。

現代アートジャンルだけに収まらず、クリエイター、デザイナー、イラストレーター、ファッションデザイナーなど、物作りの人々をくすぐる魅力が満載。

寄稿／門田秀雄(美術家・美術評論家)、鏑木昌弥(画家)、藤嶋俊會(美術評論家連盟会員)

A4変型　上製本　266頁（図版189点）

◆馬場まり子 (ばばまりこ)
1941年、広島生まれ。原爆投下の数カ月前に秋田へ疎開。
結婚し新潟の三条市に落ち着き、主婦として過ごしていたが、
1986年、美術教育を受けていないながら、45歳でいきなり作家活動を開始。
2メートルもの小麦粉の山を展示することから始まり、画廊中を一杯にするほどの紙の立体群を作ったり、周囲の人たちを10メートルの長さの紙に描いたり、自由奔放に表現を変えながら個展で発表を続ける。
東洋画の美である「余白」を意識した絵づくりを追求し続ける。2016年で活動30年を迎える。