ハッセルブラッド国際写真賞2014受賞記念出版！

世界で注目を集める写真家・石内都の金字塔〈ひろしま〉シリーズの写真集。
広島平和記念資料館に遺された被爆者の衣服や遺品を、石内独自の手法で表現した写真を掲載。
2008年に刊行された『ひろしま』(集英社)以降、撮影し続けてきた新作を含め、あらためて〈ひろしま〉シリーズを本格的写真集として再編。

著／石内都
協力／集英社、広島平和記念資料館、The Third Gallery Aya
短編小説／周防柳（小説家・『八月の青い蝶』小説すばる新人賞受賞）
寄稿／サンドラ・フィリップス（サンフランシスコ近代美術館主任キューレーター）

297×225mm　上製本　138頁（カラー図版86点）

◆石内都(いしうちみやこ)
写真家。群馬県生まれ、横須賀育ち。
初期三部作〈絶唱、横須賀ストーリー〉〈APARTMENT〉〈連夜の街〉で街の空気、気配、記憶を捉えた鮮烈な作品を発表。
同い歳生まれの女性の手と足をクローズアップした〈1・9・4・7〉以後、身体にのこる傷跡シリーズをモノクロームで撮り続ける。
2000年代に母の遺品を撮影した〈Mother's〉で写真の新たな領域を切りひらく。
故人が遺した“もの”に、“いま”の新しい光を 当て、そこに蓄積した時間やこれまでになかった視点を浮かび上がらせた作品は、ヴェネツィア・ビエンナーレに出品されるなど世界的な評価を得る。
その後、広島平和記念資料館に遺された被爆者の遺品を撮った〈ひろしま〉（2008年）を発表。
さらには自らの作家名としている母親と自身の出身地である群馬県桐生市に遺された大正・昭和期のきもの「銘仙（めいせん）」と絹をテーマにした〈絹の夢〉（2012年）、近作ではメキシコの画家、フリーダ・カーロの遺品を撮影した〈Frida by Ishiuchi〉（2013年）を発表、世界に新たな写真表現の可能性を提示し続けている。