魂の刃をキャンバスに振りおろす、静かなる情熱の画家
「どんな人にも、その人が生きている限り表現したいという内容があるはずです。絵を描くとは、人それぞれに違うこの独特の内容を確認することに他なりません」と語っていた大森朔衞(1919−2001)。
まるで美術館を訪れたかのように全5室を巡りながら、現存する戦前の油絵、復員時の自画像、美術館収蔵作品、そして絶筆まで、代表作でその画業を辿り、画家が描く精神の宇宙に触れる、大森朔衞初の作品集。
<目次>
ごあいさつ
第1室 小豆島・高松・東京、そして戦争
第2室 東京・新宿 自由美術 モダンアート
第3室 東京・府中 モダンアート 行動美術
第4室 パリ・サンルイ島
第5室 東京・府中
大森朔衞先生/遠藤彰子
大森朔衞の世界/土方明司
作品リスト
年譜
文献目録
あとがき
著/大森朔衞
B5変型 並製本 160頁 図版約100点
◆大森朔衞 (おおもりさくえ)
1919年小豆島で生まれ、高松で育つ。
幼少期より絵に親しみ、絵の勉強のため上京、日本美術学校に入学。
1941年に卒業後は、次々と団体展に出品。第二次世界大戦では徴兵され、スマトラ島で敗戦を知る。
復員してふたたび上京、自由美術協会に所属。
その後府中に居を構え、モダンアート協会、行動美術協会で活躍。
渡仏、武蔵野美術大学教授を経て、晩年まで行動美術協会に作品を発表し続ける。
2001年逝去。
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