「人形を純粋な魂の容れ物にしたいという願望があるのかもしれない」
カルト的人気を持つ人形作家・四谷シモン。
完璧に美しく、愛らしくつくられた無垢なるもの−少女、少年たちは、
純粋且つ強烈な吸引力で、見る者を捕らえて離さない。
本書は《無垢なるもの》《誘惑するもの》《自ら動くもの》《天上のものーー天使、キリスト》《自らを作るもの》《未完なるもの、そしてベルメールへのオマージュ》の6章からなる構成に、46体の人形たちが収められている。シモン氏自身の文章、インタビューも掲載された、作家の思索が掘り下げられた決定版。
著/四谷シモン
B5変 並製本 168頁(カラー図版114点 部分含む)
◆四谷シモン (よつやしもん)
1944年、東京生まれ。
少年の頃から続けてきた人形作りだが、昭和40年にであった澁澤龍彦の紹介していた球体関節人形作家、ハンス・ベルメールに衝撃を受け、一気に現在の作風へ向かう。
金子國義、澁澤龍彦、唐十郎たちとの出会いから、新宿の状況劇場という芝居小屋で女形として舞台にあがり一世を風靡した。
以降、一筋に人形作りに生きる。
人形学校「エコール・ド・シモン」も主催。
|