介護用?
いえいえ、ステッキはお洒落なアイテムです
欧米にあり、かつて日本でも存在した「ステッキ文化」を見直し、介護用ではない、お洒落としての「ステッキの美学」を考察する。
人生を楽しむコツを伝授。ステッキの魅力満載のエッセイ集。
<目次>
プロローグ 紳士の友・人生の伴侶――ステッキ10得
Part1 余は如何(いか)にしてステッキ収集家となりし乎(か)
コレクターのほとんどはハンターである
世界に杖曳(ひ)けば、杖と出会う
イギリスはステッキの本場
エジプト・カイロでは盗掘者の気分だった
Part2 ステッキほど素敵(ステキ)で不敵(フテキ)なコレクションはない
ステッキはメッセージを発信する
ステッキとステッキ文芸 コレクションで行こう!
青春のステッキ・漱石の「洋杖(ステッキ)」そしてシブイ単なる杖(つえ)あるいは杖(じょう)
父としての鷗外の横顔とステッキにまつわる話二つ
幻の「ステッキ・ガール」と銀座の“お歩きさん”という新職業
今日の人士(じんし)にも〈ステッキ系〉と思われる人々がいる
Part3 ステッキ夜話――人生いろいろ、ステッキもいろいろ
こんな豆本にもステッキが
ステッキ散弾銃を使った日本人
戦時下でも若き文士はステッキを手に
失意の魂にステッキが寄り添う
ステッキは「握(にぎ)り」と「石突(いしづ)き」にご注意
ステッキ材の王、寒竹とスネークウッド
こんなにもあるステッキ材、と金子光晴の「硝子のステッキ」
ステッキと道化と無礼講
リンボウ先生のステッキ話と「James Smith & Sons」
福沢諭吉、新島襄のステッキ話
泉鏡花作・新派「婦系図」の二本のステッキ
「C・チャップリン&愉快なステッキ展」と「タカゲン」のYou Tube画像
杖・ステッキの神話的うんちく話
ステッキの誤った用い方
Part4 ぼくの愛(ステ)杖(ッキ)生活――いつでも杖を
別れても、好きな杖
手元のステッキ一本一本に思い出がある
ぼくの「仕込みステッキ・ベスト10」
ぼくの「いただきものステッキ・ベスト5」
ぼくの「掘り出しものステッキ・ベスト3プラス1」
あとがき――ステッキといつまでも
索引
著/坂崎重盛
四六判 上製本 256頁(図版約100点)
◆坂崎重盛(さかざきしげもり)
1942年東京生まれ、千葉大学造園学科で造園学と風景計画を専攻。
卒業後、横浜市計画局に勤務。
退職後、編集者、随筆家に。俳号「露骨」
主な著書に『東京本遊覧記』(晶文社)、『TOKYO老舗・古町・お忍び散歩』(朝日新聞社/文庫)、『「秘めごと」礼賛』(文春新書)、『東京読書 少々造園的心情による』(晶文社)、『神保町「二階世界」巡り 及ビ其ノ他』(平凡社)、『名著再会「絵のある」岩波文庫への招待』(芸術新聞社)、『粋人粋筆探訪』(芸術新聞社)がある。
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